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[ 科学技術・大学 ]
(2017/12/8 05:00)
立教大学理学部の亀田真吾准教授らは、地球で発生した水素原子の大気が24万キロメートル以上遠方の宇宙空間に広がっている様子を撮影することに成功した。地球から1500万キロメートル離れた宇宙空間から探査機が観測した。地球の水素大気の撮像は1972年に月面の宇宙飛行士が撮影して以来43年ぶり。地球の水素大気は海由来のため、水素大気を利用した観測手法が確立すれば、太陽系外で水が存在する惑星の探索に役立つと期待される。
14年12月に打ち上げられた東京大学などの超小型深宇宙探査機「プロキオン」に、亀田准教授らが開発した宇宙望遠鏡「ライカ」を搭載。宇宙空間から地球付近を撮影した。
すると地球から出た水素原子が発光する現象を捉えることに成功した。さらにこの現象を解析したところ、地球の水素大気は公転面に対し対称な形状をとり、磁気圏活動の影響を受けにくいことを示した。ライカの開発費は深宇宙探査機に搭載されてきた従来の観測機器の約10分の1の2200万円に過ぎないという。成果は8日、米科学誌ジオフィジカル・リサーチ・レターズに掲載される。
(2017/12/8 05:00)