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[ 商社・流通・サービス ]
(2017/12/17 07:00)
(ブルームバーグ)国内航空最大手のANAホールディングスは、ミャンマーで現地企業と共同で国際線を就航する航空会社の設立を目指す。同社は過去2度、同様の事業を試みたが相手先との調整が難航し成果を上げられていなかった。新たなパートナーを探し、現地の旅客需要の成長の取り込みに再度挑む。
片野坂真哉社長は14日のインタビューで、「今度が3回目となるが止めようとは全く思っていない」との考えを明らかにした。「昔の日本のように中間層がこれから豊かになり海外旅行を楽しむ国になる」とみており、ミャンマーで現地企業と共同出資で航空会社を設立し事業を育てたいと強調した。設立は2月にも発表する2022年度までの新中期経営計画期間中の実現を目指したいとの意向を示した。
ANA HDは13年8月にミャンマーの航空会社アジアン・ウィングス・エアウェイズへの出資を 検討していたが、出資比率の折り合いがつかず計画を撤回。16年3月には現地企業ゴールデン・スカイ・ワールドと共同で新会社アジアンブルーを設立。しかし、認可手続きをめぐり調整が進まず、10月に同社を清算した。
ANAは12年10月から成田-ヤンゴン便を毎日運航。現在ミャンマーに定期直行便を就航している唯一の国内航空会社となっている。同社は同国政府との共同プロジェクトの一環で、15年から技能研修生を受け入れており、12月にはミャンマーサッカー協会のエアラインスポンサー契約も締結している。
JPモルガン証券の姫野良太シニア・アナリストは、社長が再挑戦を明言するのは「それなりの勝算があるからでは」とみている。東南アジア諸国連合(ASEAN)経済圏の成長は顕著で、その勢いを取り込む狙いは正しく、訪日客の増加が将来期待できる国のひとつと指摘した。さらに「所得層が拡大するまでにブランドを浸透させる狙いで早めに動きたいはず。3度目ともなれば人脈や経験値も増えているはずで、次は期待できるのではないか」との見方を示した。
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(2017/12/17 07:00)