[ オピニオン ]
(2017/12/20 05:00)
働き方改革への関心が高まるなか、年末年始の休業日を部署の自主性に任せる企業の事例を耳にした。ある営業所は22日の金曜日が年内最後の出勤日。午後には所員が半日休暇を取得し、昼すぎから飲食店で納会を始める。
日頃出張が多く担当地域を飛び回る職場なので、早めの冬季休暇でメリハリを付け、しっかり英気を養うことにした。その前に所員が杯を傾けて結束を固め、1月3日まで12日間の冬休みに突入する。
役所の仕事納めは28日。多くの企業はそれに準じて翌29日に休みに入る。これに対し、22日に打ち上げをすませたこの営業所の所員は、一足早く旅行に出かけられる。混雑を避けて冬休みを満喫できるのもメリットである。
ひと昔前は公務員も含め、仕事納めの昼から酒を口にするのは当たり前だった。勤務時間中に宴席を催すことへの批判もあり、昨今廃れつつある。この営業所では自社の他部門の目も気にして、ちゃんと半日休暇届を出す。
営業所の全員に半ば強制的に半日休暇をとらせるのは行き過ぎと思う人もいるかもしれない。その是非は職場の雰囲気によるだろう。仕事と生活の新しいリズムをつくる試みがどんな効果をもたらしたか、年明けに感想を聞きたい。
(2017/12/20 05:00)