水素発電、５０年に単価１２円 政府が水素基本戦略

政府は２６日、２０５０年に水素発電の発電単価を液化天然ガス（ＬＮＧ）火力発電と同等の１キロワット時当たり１２円に引き下げる目標を盛り込んだ「水素基本戦略」を発表した。３０年の商用段階では同１７円を目指す。世界で電気自動車（ＥＶ）シフトが強まり、燃料電池自動車（ＦＣＶ）の普及に不透明感が漂う中、水素社会実現の切り札として電力分野での利用を広げる格好だ。

水素を発電に利用すると、水素を大量に消費する。大量に水素を供給する必要が生じ、大量供給・大量消費のサイクルができあがる中でコストも下がり、普及が加速すると期待できる。水素発電は再生可能エネルギー導入拡大に必要となる調整電源としての役割も大きい。

政府は３０年に発電容量１００万キロワットを目安に商用化を目指し、水素を年３０万トン程度調達する方針。５０年には同１５００万―３０００万キロワットで同５００万―１０００万トン調達する計画だ。また、水...