[ ICT ]
(2017/12/28 05:00)
【横浜】東芝情報システム(川崎市川崎区、伊藤壮介社長、044・200・5111)は、IoT(モノのインターネット)を活用した住宅関連サービスに乗り出す。生活パターンや室内環境、健康状態など住環境を可視化する「くらしみらいクラウド」を2018年度に始める。ヒートショックの予防や睡眠改善などにつながる分析結果を消費者に提供する。またIoTを用いて日常生活を支援する機器の開発にも取り組む。
東芝情報システムは風呂場や脱衣所に温湿度センサーを取り付けて状況を可視化するサービスを提供する。一般的に冬場の風呂場や脱衣所はリビングに比べて寒く、急激な温度差でヒートショックが生じ、失神や心筋梗塞などが起きる事例が多発している。リフォームやリノベーションを検討する消費者に提案し、ヒートショックの予防をサポートする。
このほか、くらしみらいクラウドは室内環境の改善につながる情報を提供し、適切な睡眠など消費者の健康増進を支える。
また、こうした付加価値の高いサービスを訴求し、ハウスメーカーや住宅設備メーカーの販売支援にもつなげる。
住宅向けIoT関連機器については、洗濯物の乾き具合を把握するウサギ型の洗濯ばさみ「乾燥ミミダス」を試作した。衣類の端にセンサーを設置することで、例えば「2%の乾燥状態で残り87分かかる」などが判明する仕組みだ。
技術マーケティング部マーケティング・商品企画担当の田中正弘部長は「商品化し市場に受け入れられそうであれば販売することも検討したい」と意気込む。
同社はIoTサービスの試作の場となる「スタートアップラボ」を9月末に開設しており、商品開発のためのプラットフォームとして活用している。「乾燥ミミダス」は、その成果物。
(2017/12/28 05:00)