[ 金融・商況 ]
(2018/1/4 05:00)
アリババの金融関連会社である 螞蟻金融服務集団(アント・ファイナンシャル)は世界的な事業拡大への野心の練り直しを迫られるかもしれない。米国の強硬な反対に遭い、同社にとって海外で最大となるはずだった買収は阻止された。
アントは外国企業による米企業買収で安全保障上の問題を審査する米政府の対米外国投資委員会(CFIUS)から承認を得られず、米送金サービスのマネーグラム・インターナショナルを買収する計画を断念。アントは向こう1年程度に新規株式公開(IPO)する準備を進めているが、米事業の拡大計画にはブレーキがかかる恐れがある。
アントは12億ドル(現在のレートで約1350億円)でマネーグラムに買収を提案。この実現に向け、アリババの馬雲(ジャック・マ)会長は約1年前、就任直前のトランプ大統領と会談し、アントの買収が成立すれば米国で100万人の雇用創出につながると訴えたが、実を結ばなかった。CFIUSは中国企業による投資の審査を厳格化させている。(ブルームバーグ)
(2018/1/4 05:00)