[ ICT ]

【電子版】英ディープマインド、一つの学習から多数のタスク同時処理 大規模分散型のAI手法を開発

(2018/2/13 15:30)

  • 「DMLab-30」の画像(ディープマインドの資料から)

米アルファベット傘下の英ディープマインドは、トレーニングを行った一つの深層強化学習エージェントをもとに、トレーニングしていないほかの多数のエージェントがそれぞれの作業を効率的にこなせる分散型人工知能(AI)システムを開発した。ある領域で学習させたモデルを別の領域に適応させる「転移学習(トランスファーラーニング)」に使える。AIのトレーニング時間を短くしたり、ハードウエアのプロセッシングパワーが小さくて済んだりといった効果が期待できる。

大規模分散型の深層強化学習アーキテクチャーで、「IMPALA」と名付けた。ある学習エージェントの経験を生かして、各エージェントがタスクをこなすだけでなく、エージェント間で学習内容を同時にアップデートできる。このアルゴリズムを搭載した機械1台をトレーニングし、データ効率はそのままに何千台もの機械へのスケールアップも可能という。

ディープマインドの深層強化学習について30のマルチタスク試験が行える「DMLab-30」や57のアタリのテレビゲームを同時に実行する「Atari-57」で試したところ、ディープマインドが2016年に発表した分散型強化学習アルゴリズム「A3C」に比べてデータ効率が10倍と、10分の1のデータ量で済んだ。学習内容をエージェント間でシェアできることなどから性能も高く、ゲームではA3Cの2倍の得点が得られたとしている。

(2018/2/13 15:30)

関連リンク

おすすめコンテンツ

「現場のプロ」×「DXリーダー」を育てる 決定版 学び直しのカイゼン全書

「現場のプロ」×「DXリーダー」を育てる 決定版 学び直しのカイゼン全書

2025年度版 技術士第二次試験「建設部門」<必須科目>論文対策キーワード

2025年度版 技術士第二次試験「建設部門」<必須科目>論文対策キーワード

技術士第二次試験「総合技術監理部門」択一式問題150選&論文試験対策 第3版

技術士第二次試験「総合技術監理部門」択一式問題150選&論文試験対策 第3版

GD&T(幾何公差設計法)活用術

GD&T(幾何公差設計法)活用術

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

↓もっと見る

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン