[ ICT ]
(2018/2/26 13:30)
韓国サムスン電子がMWCで発表した最新スマホ「ギャラクシーS9+」(ブルームバーグ)
韓国のサムスン電子は25日、スペイン・バルセロナで開幕のモバイル機器見本市「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」で、旗艦スマートフォンの最新モデル「ギャラクシーS9」と「S9+」を発表した。
サイズや形状は現行モデルの「ギャラクシーS8」と「S8+」と大きく変わってないが、ユーザー似のアバターを生成できる新機能の「拡張現実(AR)絵文字」やカメラ機能強化、ステレオスピーカー搭載などにより、米アップルの「iPhone(アイフォーン)X」に挑む。
サムスンを巡っては、部品事業の減速や、贈収賄スキャンダルで執行猶予付き有罪判決を受け釈放された李在鎔副会長の経営能力への懸念が広まっており、同社はこうした不安の解消を目指している。
技術分析を手掛けるインターナショナル・データのデバイス調査担当バイスプレジデント、ブライアン・マー氏は、「S9は非常に注目度の高い旗艦モデルであるため、サムスンは積極的に既成概念の枠を超え続けなければならない」と指摘。「しかし、S9は他社製品と顕著に差別化した製品というよりも、模倣的な改善の積み重ねにすぎないと思えることが私の懸念している点だ」と説明した。
「S9」と「S9+」は「アイフォーンX」よりも安い。「X」のベーシックモデルが999ドル(約10万6500円)なのに対し、TモバイルUSのネットワークでの「S9」販売価格は720ドルからで、ベライゾン・コミュニケーションズの「S9+」販売価格は930ドルから。(ブルームバーグ)
サムスン最新モデル「ギャラクシーS9」と「アイフォーンX」の比較
韓国のサムスン電子が25日発表した旗艦スマートフォンの最新モデル「ギャラクシーS9」「S9+」と、競合する米アップルの「iPhone(アイフォーン)X」との比較は以下の通り。
写真と動画
高級スマホには優れたカメラ機能が不可欠だ。ギャラクシーS9+はアイフォーンXと同じくデュアルカメラを搭載。両レンズとも1200万画素と、これもアイフォーンXと同じ。また両レンズもアイフォーンXと同様、縦に配置している。
カメラ機能の大きな違いは暗い場所での撮影だ。アイフォーンXは異なる露光量の画像を3枚撮って合成するが、ギャラクシーS9では同時に12枚の画像を撮影して合成することでノイズなどを低減した。さらにS9はF値1.5の明るいレンズを採用した(アップルはF値1.8)。
画面とデザイン
画面と重量はS9が5.8インチで189グラム、S9+が6.2インチで163グラム。アイフォーンXは174グラムとその間になる。しかし画面のデザインは異なる特徴を持っている。Xには画面上部の凸部分であるノッチがある。S9とS9+にはノッチがない代わり、ベゼル(枠)がXほど狭くない。
処理能力とパフォーマンス
サムスンは米国ではS9にクアルコム製最新SoC「スナップドラゴン845」を搭載する。この最大動作は2.8GHzで8コア。欧州など他の地域では自社製プロセッサー「エクシノス」を採用する。一方、アップルは自社のA11バイオニック・プロセッサーを用いており、最大約2.4GHzで6コア。
(2018/2/26 13:30)