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[ 科学技術・大学 ]
(2018/3/1 20:30)
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は1日、小惑星探査機「はやぶさ2」が水や有機物などを含むと考えられている小惑星「リュウグウ」の撮影に成功したと発表した。リュウグウとの距離が約130万キロメートルの時点で、観測機器の試験の一環として撮影した。天体の明るさを表す尺度として9等程度と推定されている。
リュウグウは大きさ900メートルの球形で、水や有機物などを多く含むと考えられている。リュウグウの表面から試料を採取し、地球や生命の起源を解明することが目的だ。こうした目的を達成するため、はやぶさ2には多くの装置を搭載している。採取した試料を入れるカプセルや、小惑星表面にクレーターを作る衝突装置、小型探査車「ミネルヴァ2」などを搭載している。
今回の撮影には搭載されている光学航法望遠カメラ(ONC-T)を使用した。カメラの開発や画像のノイズ処理などには東京大学や高知大学、名古屋大学、産業技術総合研究所などが協力している。
今後、リュウグウを発見したはやぶさ2は小惑星到着のための最終段階に入る。6月初めにイオンエンジンの運転を終了し、6月下旬にもリュウグウからの高度20キロメートルの地点に到着する。その後、観測や試料回収作業などを約1年半実施し、19年11-12月にリュウグウを出発する。最終的に20年12月ごろ地球に帰還する予定だ。
(2018/3/1 20:30)