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[ 科学技術・大学 ]
(2018/3/19 05:00)
情報通信研究機構は、光の振動周波数を基にする「光格子時計」と、水素の共鳴周波数を基準にする「水素メーザ原子時計」を組み合わせた「光・マイクロ波ハイブリッド方式」の時計を開発し、光格子時計に基づく高精度な時刻信号の発生を世界で初めて半年間継続させることに成功した。
世界最高精度の時刻とのズレは、半年で12億分の1秒と現行の日本標準時より1ケタ高い精度。今後、同方式の日本標準時への適用を目指す。
同方式では、水素メーザを無人運転した上で、1週間に1度、3時間、光格子時計を有人運転し、水素メーザが刻む1秒が現在どれだけズレているかを測定した。さらに、過去の複数の測定値も考慮して、今後、どの程度水素メーザがズレていくかを予測した。この光格子時計を利用して予測した調整値をあらかじめ設定しておくことで、光格子時計を基準とした極めて安定な時刻信号を生成できた。
将来、秒の定義がセシウムの共鳴周波数を利用する「セシウム時計」から光格子時計に変更されても、新しい光による定義に基づいて時刻を維持できることも示した。
成果は英電子版科学誌サイエンティフィック・リポーツに掲載された。
(2018/3/19 05:00)
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