[ 政治・経済 ]
(2018/3/26 07:00)
オバマ前米大統領は25日、東京都内で開かれたNPO法人「世界開発協力機構」主催の「第4回世界オピニオン・リーダーズ・サミット」で講演し、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮は「本当の脅威だ」と述べ、問題解決のため圧力をかけ続けるべきだと訴えた。米朝首脳会談の実施というトランプ大統領の方針には触れなかった。2017年1月の退任後、オバマ氏の来日は初めて。
オバマ氏は、北朝鮮に制裁は効きにくいものの、圧力路線の継続以外良い策はないとの認識を表明。「北朝鮮は最終的に他国を攻撃するかもしれず、そうなればわれわれは自らと同盟国を守らなければならない。ただ、命の代償は非常に大きく、できるだけ避けなければいけない」とも強調した。日米関係をめぐっては「戦後つくり上げた友情の絆を守ってほしい」と聴衆に呼び掛けた。
オバマ氏はまた、自身の経験を踏まえた大統領の心得として「政権内の人間が一方向しか向いていないのは危険だと思い、あえて対立する意見に耳を貸した。異論を唱えてくれる人が必要だ」と指摘した。トランプ大統領は、国家安全保障担当の補佐官ら肌が合わないとされる幹部を次々と交代させている。(時事)
(2018/3/26 07:00)