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[ 自動車・輸送機 ]
(2018/4/2 13:00)
FGT事実上断念
国土交通省は3月30日、九州新幹線長崎ルートに国が開発中のフリーゲージトレイン(FGT)を導入した場合、年間平均20億円の赤字となるという試算結果を与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームの検討委員会(委員長・山本幸三衆院議員)に示した。技術的に2027年度半ばに導入できるが、車両の速度向上に限界があり山陽新幹線に乗り入れできないとも指摘した。
長崎ルートは在来線を利用し、在来線の特急と新幹線を乗り継ぐ方式で22年度の開業を予定。当初車輪の間隔を変えることでレール幅の異なる在来線と新幹線の両方が走行可能なFGTを導入する計画だった。しかし、開発が遅れ与党の検討委は①全線が新幹線のフル規格②整備費を抑えられるミニ新幹線③FGT―の3案を議論している。
試算結果では、フル規格の建設費は約6000億円、工期は約12年で約88億円の黒字。博多―長崎の所要時間は、乗り継ぎ方式より約31分短い約51分となる。
ミニ新幹線は建設費約1700億円のケースで、工期約10年で約9億円の黒字。FGTの建設費は最大1400億円、工期は約9年だが、収支改善効果がないため、この日の会合では「困難」との意見が相次いだ。検討委は長崎、佐賀両県とJR九州から意見を聞き夏までに一定の結論を出す。(時事)
(2018/4/2 13:00)