皮膚・食品の「柔らかさ」、非接触測定で数値化 コガネイが装置

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【立川】コガネイ（東京都小金井市、岡村吉光社長、０４２・３８３・７１１１）は、空気圧を使った硬さ測定装置「ｉＢ―Ｄｅｎｔ＝写真」を発売した。これまで触診などで判断していた測定物の柔らかさを非接触・非破壊で数値化する。価格は装置とソフトの１セットで８０万円（消費税抜き）から。初年度に５０台の販売を見込む。

ｉＢ―Ｄｅｎｔは、圧縮空気を吹き付け、物体のへこみをレーザーセンサーで測定する。空気の噴射圧力と変位量、時間を数値化し、パソコン画面にグラフで表示する。従来の硬度計では測定しにくい柔らかな物体に対応する。人の手による感触に頼っていた判断を見える化し、精度の偏りをなくす。

美容や化粧品、医療分野などでの人の皮膚の測定や、工場自動化（ＦＡ）、食品、農業分野などに幅広く訴求する。製品開発や量産品などを扱う生産現場の品質管理などでの利用を見込む。

エアコンプレッサーに接続し、使用圧力は２００キロパスカルまでで、限りなくゼロに近い空気圧からでも対応する。測定時に１００マイクロメートル（マイクロは１００万分の１）以上の変化が生じるものが測定可能対象物になる。４０マイクロメートルの繰り返し精度で測定する。

レーザーの焦点距離は筐（きょう）体底部から３３・５ミリメートル。測定物の大きさや空気圧の清浄度などの条件によって、装置のカスタマイズにも対応する。

コガネイはｉＢ―Ｄｅｎｔの測定技術を静岡大学工学部の犬塚博教授の研究グループと共同研究した。