[ オピニオン ]
(2018/4/12 05:00)
1961年4月12日、ソ連のウォストーク1号が、有人宇宙船として世界初の打ち上げに成功した。同号は、約1時間48分で地球を一周し、無事帰還した。
それから半世紀以上。宇宙に行った人は延べ1200人余り(2017年現在)、うち月の軌道まで行った人は事故にもかかわらず生還したアポロ13号のクルーを含め、延べ27人(月面に降り立った人12人)に過ぎない。
ところがここ数年、一般人も宇宙に行けるかもしれないという期待が出てきた。火星移住を希望する人を募り、20年代までに地球に帰還しない“片道切符”で火星に有人宇宙船を飛ばし、火星に移住させる。オランダの民間非営利団体がこんな壮大な計画を進めているという。
計画は、相当なリスクがある。航空中に受ける放射線対策、酸素や水、食料の確保など課題は山積み。それでもなお、人類の未来のためという考え方はある。地球に住む人類の総人口は70億人を超え、21世紀半ばに100億人に達する試算もある。地球環境はさらに悪化し、温暖化にも拍車がかかり、環境破壊、食糧不足など顕著になってくる。
こうした課題を解決するため、火星に人が住めると保証されれば火星が“第二の地球”になる日も夢でない。
(2018/4/12 05:00)