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[ エレクトロニクス ]
(2018/4/28 14:00)
米ニューヨークの裁判所は27日、米ゼロックスの富士フイルムホールディングスへの身売り計画を差し止める仮処分を下した。計画をまとめたゼロックスの最高経営責任者(CEO)が自身の地位を守ろうとしたと判事は指摘した。
ゼロックスの株主ダーウィン・ディーソン氏は、同社のジェフリー・ジェイコブソンCEOが富士フHDとの交渉をまとめる権限もなく行動し、株主の利益を犠牲にして自らの地位を守る合意を取り交わしたとして、買収差し止めを求めて提訴。これに対しゼロックスはこの主張が「極めて不誠実なものだ」と指摘し、判事にディーソン氏の訴えを退けるよう要請していた。
バリー・オストラガー判事は、富士フHDとの合弁事業については、ゼロックス株主に対して現金支払いを伴う別のディールも不可能ではなかったと指摘。11月10日に取締役会が後任となる新CEOを積極的に探していると伝わると、ジェイコブソンCEOが「この取引で自身を不可欠な存在にするため富士フHDと協力した十分な証拠がある」との判断を示した。
ゼロックスに取材を試みたが営業時間外のため現時点でコメントは得られていない。富士フHDの広報担当は、今回の判断について不服申し立てを行うかどうかを含めて選択肢を検討していると述べた。(ブルームバーグ)
(2018/4/28 14:00)