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[ 医療・健康・食品 ]
(2018/5/9 19:30)
武田薬品工業のクリストフ・ウェバー社長は9日、インタビューに応じ、約460億ポンド(約6兆8000億円)で買収するアイルランドの製薬大手シャイアーについて、「完全に吸収する。名前も残さない」と語った。2019年前半を目指す買収手続きの完了後にシャイアーを吸収し、統合効果を最大化したい考えだ。
ウェバー社長は「ノウハウや従業員は必要だ」としながらも、シャイアーは法人組織としては「残らない」と強調。買収手続きの完了後に「すべての国で、できる限り早く統合する」との方針を表明した。
その上で、「研究開発に多額の予算を投じられるグローバル規模の会社となる。世界中に新薬を届けたい」と述べた。統合に伴う人員削減は「時期尚早だ」と言及を避けた。
アイルランド移転は否定
巨額買収で大きな負担が生じるが、「利益が大きいほど負債も増える」と指摘。株式市場に広がる財務不安に対し、シャイアーの収益性の高さも考慮すべきだと反論した。
武田の本社については「『わが家』と呼べるのは日本だ」と述べ、買収を機に法人税負担が少ないアイルランドに移転するとの見方を否定した。(時事)
(2018/5/9 19:30)