プリント基板修理 湘南技術センター、精微に検証 不良を特定

(2024/12/18 12:00)

  • 診断装置と計測器でプリント回路基板の不良部品を特定する

湘南技術センター(横浜市西区、武部昭彦社長)は、機械設計請負を主力に、構造・熱流体の受託解析や3次元(3D)CADの導入コンサルティング・技術者教育などに業容を広げてきた。5―6年ほど前から顧客ニーズに応え、さまざまな製造現場で生産設備を動かしている制御盤のプリント回路基板不良箇所特定・修理サービスを始めた。

コロナ禍で企業の多くが主要設備の更新を先延ばしし、景気回復に伴って慌ただしく設備投資へと動いた。その結果、半導体をはじめとする部品不足も災いして工作機械などでは1年以上先の納期を提示されることもあった。大手企業の生産現場では、30―40年使い続けている設備は決して珍しくない。そうした生産設備の制御盤が故障してしまうと交換パーツがなく、装置メーカーでも対応しきれないケースがある。

プリント回路基板不良箇所特定・修理サービスは基板ごと交換するのではなく、診断装置と計測器を用いて搭載部品の動作を精微に検証し、必要最小限の部品交換でよみがえらせる。武部社長は「臆測で次々に部品を交換する“トライアンドエラー修理”はしない。当社の修理確率は90%台後半。複数の大手メーカー主力事業所から高い評価を得ており、トラブル発生時にはすぐ声がかかる」と話す。

積み上げてきた実績を踏まえ、4月には従来の営業部対応を技術部Pinpointグループとして組織化し、事業戦略も策定。機械設計請負から派生してODM(相手先ブランドによる設計・生産)を手がける製造部隊と連携し、有接点リレー制御のプログラマブルコントローラー(PLC)への更新も提案する。単なる修理にとどまらないレトロフィット(改造による機能追加)の領域で、既に実績もあるという。

経営理念とする「地球の未来を創るために技術を磨き、人と環境の調和に貢献できる企業」へ着実に歩む。

(2024/12/18 12:00)

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