(2024/12/18 12:00)
林製作所(群馬県高崎市、林司社長)は、多品種少量の精密板金加工を主力とし、業務用冷凍機や食品ロボット向けなどの月5000種類超の部品を手がける。プレス・レーザー・溶接を組み合わせた一貫加工で差別化し、取引先の裾野を広げてきた。新たな工場の姿を描き、積極的な設備投資とデジタル変革(DX)に取り組んでいる。林社長に展望などを聞いた。
―7月に2台目となるファイバーレーザー複合加工機を、10月にファイバーレーザー加工機を導入しました。
「老朽設備を更新し、計3台に集約した。薄板や高反射材を高速・高精度で加工できるし、何より長時間連続で自動運転できる。6年前は1人1台、6人で6台の設備を動かしていたが、現在はほぼ2人で動かしている。生産性が向上し、作業量の平準化につながった。現場に余裕が生まれるので、新たな技能を習得させて多能工化するといったことができるようになった」
―現場のDXも推し進めています。
「システムをクラウド化し、受発注、図面、生産工程管理などの製造に関するデータを、誰もが端末で確認できるようにした。新規設備を導入したり、DXをしたりすると、仕事のやり方が変わる。新たな課題も生まれるが、長年の改善活動が解決の力になっている。現場が主導して設備やデータを使いこなし、作業効率が上がっている」
―人材育成で工夫していることはありますか。
「新入社員が予習、復習できるように、作業手順や設備の操作方法、品質確認などの要点を動画にしている。もう100本近くになった。場所・時間を問わず、スマートフォンで手軽に確認できる。一方、管理職向けは、外部講師らを招いてチームマネジメント講座などを実施している」
―2027年に創業100周年を迎えます。今後の取り組みは。
「モノづくりは誰かの、そして社会の役に立っている。この思いで、時代の要請に対応するための現場づくりをしてきた。これが働き方改革や環境対策となり、取り組みを発信することで地域の理解も得られる。全てつながっていると感じる。やることは、これからも変わらない」
(2024/12/18 12:00)
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