[ オピニオン ]
(2018/5/11 05:00)
新年度から職場が東京・日本橋から赤坂となり、昼食をとるのに一苦労している。周囲には日本橋や神田周辺で見かけるチェーンのそば屋や牛丼屋がない。ランチも800円以上が中心価格帯で、毎日となると懐が痛む。
暇を見つけて手頃な店はないかと散策すること数週間。セット料金が500円台のそば屋を見つけた。立ち食いではなく座席あり、十割そばが売りの本格派。ワサビも生のおろしたてが供される。券売機で食券を買い、カウンターに出そうとすると「番号でお呼びしますので、食券をお持ちになって席にお座り下さい」と店員。券売機から自動で調理場に注文が伝わる仕組みか。数分してカウンターから大声で呼び出された。
人手不足が深刻な飲食店にあっては、機械化やデジタル化で効率化できる余地は大きい。件のそば屋も、注文だけでなく、出来上がりの知らせも自動化できるはず。
既にセンサーを内蔵した「呼び出し札」のような製品もベンチャー企業などが実用化している。人手が足りない飲食業と、自動化に役立つ機器やシステムを開発する企業は、相性が良い。
とは言え、「ご馳走様でした」「ありがとうございました」のやりとりは人間同士で交わしたい。
(2018/5/11 05:00)