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[ 化学・金属・繊維 ]
(2018/5/21 14:30)
【上海ロイターES=時事】中国の鉄鋼業界団体、中国鋼鉄工業協会(CISA)の于勇会長は、中国国内で旧式の鉄鋼生産設備の閉鎖がさらに進み、鉄鋼生産能力が2025年までに10億トンを下回るとの見通しを明らかにした。
生産能力過剰を背景に中国国内の鉄鋼メーカーの4分の3以上が赤字となったことを受け、中国は2016年初め、鉄鋼業界の収益性と設備稼働率を引き上げるため、生産能力を5年間で1億5000万トン削減すると表明した。当時の生産能力は推定12億トン。
国有企業、河北鋼鉄集団の会長でもある于氏は、1億2000万トンの粗鋼生産能力が既に閉鎖され、CISA加盟社の利益率の平均は昨年、4.7%まで回復したと述べた。
CISA系の中国冶金報が18日公表した講演録によると、于会長は「生産能力削減の成果に基づき、中国は法律、市場原理や企業の合併・買収(M&A)などの方法を用いて、引き続き過剰生産を緩和する」と語った。
于氏は、中国が今年、3000万トンの生産能力削減を目指していることを明らかにした。
今後については、中国国内の鉄鋼需要が減少し、生産能力過剰が比較的長い間続く公算が大きいとの見方を示した。
(2018/5/21 14:30)