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[ エレクトロニクス ]
(2018/5/23 11:00)
台湾積体電路製造(TSMC)が年内に発売される米アップルの新型「iPhone(アイフォーン)」向け次世代プロセッサーの量産を開始した。事情に詳しい関係者が明らかにした。
同関係者によると、プロセッサーは「A12」チップと呼ばれる見通しで、アイフォーン「8」や「X」に使用されている回路線幅10ナノメートルの半導体に比べてより小型で高速、効率的な7ナノメートルの設計となる。非公開の計画であることを理由に匿名を条件に語った。
アップルとTSMCの広報担当者はいずれもコメントを控えた。
より高性能のチップを採用すれば、アプリの動作速度が向上し、再充電が必要になるまでの電池の持ち時間が延び、市場競争で重要な利点になる。
半導体受託生産で世界最大手のTSMCは4月、7ナノメートルの半導体の量産を開始したことを明らかにしていたが、特定のパートナーのために生産しているとは開示していなかった。
アップルは7ナノメートルの半導体技術を消費者向け機器に初めて使用する企業の1社だが、最大のライバルであるサムスン電子も新型スマートフォンでの採用に取り組んでいる。サムスン電子は22日、同技術を使用したプロセッサーの量産を年内に開始すると発表した。
アップルは今秋、少なくとも3種類の新型アイフォーンを投入する計画で、過去最大サイズのアイフォーンと現行のXと同サイズで機能を改良したモデル、Xの主要機能の多くを備えながらも低コストの液晶表示装置(LCD)スクリーンを採用した廉価版を発売する見通し。
(2018/5/23 11:00)