[ 政治・経済 ]
(2018/5/23 16:30)
【ブリュッセル、ワシントン=時事】欧州連合(EU)のマルムストローム欧州委員(通商担当)は22日の記者会見で、米国による鉄鋼とアルミニウムの輸入制限に関し、「米国が(EUへの)適用除外措置を延長しないことを示唆している」と語った。一時的な適用除外の期限が切れる6月1日以降、EUに輸入制限が課される可能性があるとの見通しを示した。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は22日、米政権がEUからの鉄鋼とアルミの輸入を約10%減らす方向で検討していると報じた。輸入を1割削減するため割当枠の設定を提案したという。
マルムストローム欧州委員は、恒久的な適用除外を求めて米国と交渉中。EUは先週の首脳会議で完全な除外を前提に、自動車を含む市場アクセス改善や世界貿易機関(WTO)改革などで米との協議に応じる方針を表明した。ただ、欧州委員は「(EUの提案が)十分かどうか正直分からない」と述べ、交渉の行方に懸念も見せた。
(2018/5/23 16:30)