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[ 自動車・輸送機 ]
(2018/5/24 13:30)
ルノー・日産自動車・三菱自動車のアライアンスを率いるカルロス・ゴーン氏は、ルノーと日産の早期合併期待にブレーキをかけ、自動車業界で失敗に終わった合併は過去に数多くあると警鐘を鳴らした。
ゴーン氏は23日、パリで開かれたブルームバーグ主催の会議で、ルノーと日産の合併について「今年や来年に実現するとは思わない」と発言。「企業価値を失わせ、失敗した合併は数多い。企業の力とは人を突き動かす能力だが、一部の社員に二級市民だと感じさせてしまうようであれば、うまくいきようがない」と語った。
現在のルノー・日産アライアンスでは、幹部は常に世界中を飛び回らなければならず、株式保有構造は投資家に正確に理解されない可能性がある。ゴーン氏、日産の西川広人社長兼最高経営責任者(CEO)とも自らの退任前にアライアンスの仕組み見直しで合意したい考えだ。ゴーン氏はこの日、現経営陣が退いた後も存続する関係強化を模索する上で、合併は一つの可能性にすぎないと指摘した。
ゴーン氏は「解決策を見いだす必要があり、しかも具体的な解決策が必要だ」と主張。「ルノーと日産の関係が続くことをステークホールダーに保証しながらも、それぞれのアイデンティティーを維持できるような解決策を探そうではないか」と語った。
日産の西川社長はアライアンスを維持する意向を表明しつつ、合併の必要性には懐疑的な姿勢を公にしている。ゴーン氏は日産側に「抵抗があるとは考えていない。パートナーとして取り組んでいこう」と呼び掛けた。(ブルームバーグ)
(2018/5/24 13:30)