[ オピニオン ]
(2018/5/25 05:00)
高校時代に所属していたグリークラブの仲間たち20人余で、男声合唱の演奏会を開くことになった。教師やシステムエンジニアなどさまざまな職種の社会人の集まりだけに、準備作業は順調に進んだ。
四つあるステージのうちの三つのステージで自称“日曜作曲家”の多田武彦氏の男声合唱組曲を演奏する。同氏は都市銀行に勤務するかたわら約700曲を作曲し、昨年暮れに亡くなったため、追悼するつもりで歌いたい。
残り一つの演目に、ある高校が作曲家・湯山昭氏に委嘱した青春賛歌を取り上げた。高校生が歌うにふさわしい曲をどのような気持ちで歌えば良いのか悩んだが、作曲者から「高校生の頃を思い出して歌えば良い」とアドバイスされた。
米国の詩人サミュエル・ウルマンは「青春とは人生のある期間を言うのではなく、心の様相を言うのだ」としている。第二次世界大戦後に連合軍総司令部で司令官を務めたマッカーサー元帥がこの詩を好み、座右の銘にしていたことで知られている。
一般的に青春といえば「若く未熟だが、元気で力にあふれた時期」を指す。だが「優れた創造力、たくましき意志、情熱、勇猛心、冒険心などの様相を青春という」とウルマンに勇気づけられた。
(2018/5/25 05:00)