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[ エレクトロニクス ]
(2018/6/23 07:00)
【台北=時事】電子機器受託製造(EMS)世界最大手の台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業は22日、台北郊外の本社で株主総会を開いた。郭台銘・董事長(会長)は冒頭、2017年12月期業績について、10%増収としていた目標を達成できなかったことを株主に謝罪。後継者問題に関する質問には、「5年以内は引退しない」と答え、少なくとも5年は現役を続行する考えを表明した。
67歳の郭氏は、総経理(社長)も兼任するワンマン経営者で、機関投資家などは投資戦略上、鴻海の後継者問題に注目している。郭氏は後任育成に取り組んでいることを強調した上で、「これからの5年がグループの構造改革の行方を左右する。後継者問題について軽々しく口にすべきではない」と述べた。
鴻海は、単なるEMS企業からの脱却を目指し、人工知能(AI)やビッグデータ、モノのインターネット(IoT)分野への事業シフトをグループを挙げて進めている。郭氏は、足元の株価が低迷していることについても謝罪し、「改革には時間が必要だ」と述べて株主に理解を求めた。
株主総会は午前9時過ぎにスタートし、上場来初となる減資や、配当などの議案を承認。約2時間後にいったん閉会したが、郭氏はその後も株主からの質問を受け付け、午後12時30分ごろに終了した。子会社のシャープに関する質問は出なかった。
(2018/6/23 07:00)