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[ 化学・金属・繊維 ]
(2018/8/6 19:00)
中国の製鉄会社が生産を記録的な水準にまで高めている。通常の上限を超えて生産を増やしており、業界改革を狙った製鉄所閉鎖に伴う減産効果を打ち消していると米ゴールドマン・サックス・グループは指摘する。
鉄鋼生産で世界一の中国はここ2年ほど、老朽化や規制に合致しない製鉄所の閉鎖を進めるなどして広範な業界改革を推進。ただ中国の公式データによれば、平均の日量生産は6月に記録を更新。1-6月(上期)の生産量も4億5100万トンと過去最高となり、世界全体の半分以上を占めた。
ゴールドマンの香港在勤アナリスト、トリナ・チェン氏は、堅調な需要や高水準の利益率を踏まえ、製鉄各社が通常の生産能力を超えて生産を増やせるよう製造手法を変更していると説明。
同氏は電子メールで、「同じ高炉で、これまでより10%以上多い生産が可能になっている」と記し、生産性を高めるため高品質の鉄鉱石を利用しているなどと分析。「この傾向が今年続いているものの、それも限界に近づきつつある」とコメントした。(ブルームバーグ)
(2018/8/6 19:00)