[ 政治・経済 ]
(2018/10/2 12:30)
米国防省の審査委員会は、日米で共同開発している迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」の今年1月の迎撃実験失敗の原因は点火プラグに似た装置だった可能性が高いが、設計上の欠陥はなかったとの結論を出した。
同委は、失敗の「最も可能性が高い原因」は3段式の同ミサイルの第3段の部品にあったと確認した。ブルームバーグが入手した国防総省ミサイル防衛局の要約文書で明らかになった。
同ミサイルは米レイセオンと三菱重工業が共同開発している。日本は北朝鮮の弾道ミサイルへの防衛として、SM3ブロック2Aを海上自衛隊のイージス護衛艦や陸上配備型システム「イージス・アショア」に配備する予定。米欧ミサイル防衛プログラムでも重要な役割を担い、ポーランドの配備が見込まれている。米国務省は昨年12月、同ミサイル4基を最大1億3300万ドル(約152億円)で日本に売却することを承認した。
不具合が見つかったのは、弾頭の推進部分である第3段ロケットモーターに点火するはずだった部品「ハイブリッド・アーム・アンド・ファイアー・デバイス」。同部品はこれまでのミサイル試射では問題はなかった。
ミサイル防衛局は1日、検討結果を確認する資料を発表した。
レイセオンの広報担当マイク・ドーブル氏は、同社ないし下請け会社に不具合の責任があるかとの問いに、コメントは全てミサイル防衛局に要請してほしいと述べた。同局のマーク・ライト報道官にコメントを求めたが、これまでに返答はない。(ブルームバーグ)
(2018/10/2 12:30)