- トップ
- 自動車・輸送機ニュース
- 記事詳細
[ 自動車・輸送機 ]
(2018/10/15 12:00)
米テスラは「モデル3」のこれまでの生産台数が10万台に達するという節目を迎えた。ブルームバーグのトラッカーによる最新の予測が示した。
今年に入ってからの状況を考えると、これは驚くべき成果だ。テスラは自動化計画がうまくいかず、エンジニア幹部らは工場のラインを撤去して巨大なテントを建設し、組み立て工程全体を見直した。しかし、今回の生産台数を見れば、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が講じたこうした劇的な措置が効果的だったことがうかがえる。
今やモデル3の米生産台数は他の電気自動車(EV)ブランドを全て合わせた数をも上回る。セダンの高級車の分野ではモデル3がメルセデスやBMWの主力車を追い抜いている。7-9月(第3四半2期)にはトヨタやホンダの一部車種を除いて最も販売台数が多かった。
ただテスラには逆風も吹いている。同社はウェブサイトに12日掲載した資料で、購入者は年内の納車を確保し、米連邦政府の税額控除を得るには15日までの発注が必要であると通知した。テスラは米国でのEV販売台数が累計20万台に達したことで税額控除が徐々に減額される。来年1月1日からは7500ドル(約84万円)の控除が半分になる。
マスク氏は2016年、モデル3生産の10万台突破を17年末までに達成すると豪語していたが、実現できなかった。マスク氏にはよくあることだが、現実的ではない目標設定だった。ただモデル3の生産は順調に進みつつあるようだ。17年7月の生産開始から10万台達成まで約1年2カ月を要したが、現在の生産ペースでいくと、次の10万台達成までの期間は6カ月弱になる見通し。(ブルームバーグ)
(2018/10/15 12:00)