[ ICT ]
(2018/10/16 14:00)
Snapdragon Wear 3100チップ搭載
高級ブランドを展開するスイスのフィナンシエール・リシュモン傘下のモンブランが、最新型のスマートウオッチ「サミット2」を15日発売した。同社は1年半前に自社初のスマートウオッチを発表していた。
サミット2は本体の直径が42ミリメートル、1.2インチ(約30.5ミリメートル)のディスプレーを備える。スマートウオッチ専用に設計されたクアルコムの新型チップセット「スナップドラゴン・ウエア3100」を高級モデルで初めて採用した。
グーグルのウエアラブル端末向け基本ソフト(OS)「ウエア」を搭載し、アンドロイド端末に完全に対応しているほか、アップルの「iOS」端末でも一部使用できる。価格は995ドル(約11万2400円)から。
モンブランのニコラ・バレツキー最高経営責任者(CEO)はブルームバーグに対し、クアルコムやグーグルと緊密に協力していると語り、 「新たなチップセットで電池の消費が少なくなり、時刻表示のみで全てのスマートウオッチ機能がオフになるタイムオンリーモードが搭載されている」と説明。同社によると、同モードでの電池寿命は最長1週間だという。
サミット2はストレージが8ギガバイトに増えたほか、ディスプレーはよりシャープになり、処理速度も向上。衛星利用測位システム(GPS)や音声アシスタント、モバイル決済などの機能を備え、しかも5気圧防水仕様。さらに、時差ぼけを緩和するための「タイムシフター」や「ランニングコーチ」など、新たな旅行向けアプリが加わった。
米調査会社IDCの携帯端末・拡張現実(AR)・仮想現実(VR)担当調査ディレクター、ラモン・ラマス氏はモンブランが第2世代モデルを打ち出したように、スマートウオッチ業界は第2段階を迎えていると指摘する。
「第1段階は要するに実験段階だった。消費者がスマートウオッチを欲しがっているのは分かっていたが、スマートウオッチに何を望んでいるか確信はなかった」上に、「スマートウオッチの見かけや感触、機能についてもはっきりしていなかった」と分析した。
IDCの調査によると、2017年の世界のスマートウオッチ出荷台数は3330万台、市場規模は世界全体で127億ドルとなった。 18年の出荷見通しは約4620万台(154億ドル相当)。20年までに出荷台数は計9430万台前後、市場規模は最大約273億ドルに達すると予測されている。
(2018/10/16 14:00)