[ オピニオン ]
(2018/12/13 05:00)
ベトナムでタクシー配車アプリ「Grab(グラブ)」を使い、その便利さに驚いた。操作は行き先や支払い方法などを入力し、予約ボタンを押すだけ。アプリを通じて呼びかけ、それにドライバーが応じれば、わずか数分でタクシーが迎えに来る。
乗車前から料金が分かる仕組み。初めて訪れる国・地域では、メータータクシーがつかまらない場合、まずドライバーと料金交渉しなければならない。たいてい土地勘がある相手が一枚上手だ。このアプリはそうしたストレスから解放してくれる。
タイ、マレーシア、シンガポールなど東南アジアの各国で、利用が急速に広がっている。とはいえ万能ではなく、雨天に弱い。タクシーを求める人と対応できるタクシーの数のバランスが崩れ、ドライバーが呼びかけに応じられなくなるようだ。
実際、豪雨の夜、建物の軒下で、多くの旅行者と同じく、長時間、タクシーを求めてアプリを操作する羽目になった。現地の人によると、雨の日はそんな状況も想定した上で、早めの行動を心がけるなどするらしい。
便利な機能だからといって“依存”せず、リスクも踏まえて“利用”する。「備えあれば憂いなし」の精神をあらためて思い知らされる。
(2018/12/13 05:00)