[ オピニオン ]
(2018/12/28 05:00)
今年も残り4日となった。経済の先行指標とされる平均株価がここにきて大きく乱高下し、25日にはリーマン・ショック級の下落率を記録するなど、経済に微妙な影を落としている。
実際には、景気は堅調な世界景気を背景に企業は設備やヒトに積極的に投資し、回復期間が戦後最長に向かっており、経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)に異変は感じられない。
とすると、米国のトランプ大統領の動きに左右される市場の思惑に、株価が過剰に反応していると見るべきだ。思い返すと、今年は政治的にはもちろん、経済的にもトランプ大統領に振り回された1年だった。
2018年の大発会は、前週末比741円39銭高の2万3506円33銭で始まった。その後、米中貿易戦争が、世界経済を揺さぶってきた。株価はその動向を見極めながら一喜一憂する神経質な展開が続いている。世界同時株安という厳しい局面もたびたびあった。
きょうの大納会で大発会の株価を下回るのはほぼ確実で、これは東日本大震災の起こった11年以来7年ぶりとなる。安倍晋三政権は7年目に入り、今や世界でも有数の長期安定政権となっている。来年こそは株価が右肩上がりの上昇基調をたどることを期待したい。
(2018/12/28 05:00)