[ オピニオン ]
(2019/1/23 05:00)
北海道新幹線が今春のダイヤ改正で東京―新函館北斗間を最短3時間58分で運行する。航空機との競争の目安となる「4時間の壁」を突破する。4時間以内であれば、航空機より新幹線を利用する人が多くなると言われる。
新幹線は航空機と比べ手軽に乗車できるのが利点だ。切符さえ購入しておけば、出発間際でも難なく席に着ける。航空機は国内線の場合、出発30分前には空港に到着する人が多いのではないか。
空港では、大きな荷物は手荷物カウンターに預けて保安検査場で荷物検査を行う。団体旅行客がいると長い列の順番待ちとなる。空港に到着して即搭乗にならないのがせっかちな筆者にはもどかしい。
北海道新幹線が東京―新函館北斗間を4時間以内で走行しても実際のインパクトは限定的だ。所要時間は従来より4分間短縮されるにすぎない。2030年度末の札幌延伸を見すえ、所要時間の短縮に向けた取り組みの一環だろう。
現時点で東京―札幌間は約5時間と想定されている。時間短縮には技術開発や制度改正などを着実に積み上げることが重要だ。合わせてビジネス専用車両の導入など移動時間を有効活用できる取り組みを検討してはどうか。弱点を強みにかえる発想が求められる。
(2019/1/23 05:00)