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[ 自動車・輸送機 ]
(2019/3/12 10:30)
米連邦航空局(FAA)は11日、過去約5カ月で2回目の墜落事故が起きたボーイング製ジェット機737MAXの安全性に信頼を示し、「引き続き耐空性要件を満たす」とする国際的通知を出した。
FAAは11日の発表文で、エチオピア航空が運航していた737MAX8の10日の墜落事故と、昨年10月のインドネシア格安航空会社ライオンエア運航の同型機の事故との関連性を示す決定的な証拠はこれまでのところないと説明。ボーイングは同型機の飛行制御システムの改善に取り組んでおり、FAAは4月までに関連する指示を運用者に出す方針。
FAAは「外部の報告は今回の事故と2018年10月29日に起きたライオンエア610便の事故との類似点に言及している。だが、今回の調査は始まったばかりで、結論を出したり行動を起こしたりするようなデータはこれまでのところ提示されていない」との立場を示した。
エチオピア航空が運航していた737MAX8が10日にアディスアベバの空港を離陸直後に墜落し乗客乗員157人全員が死亡した事故を受け、中国やインドネシアが自国の航空会社に同型機の運航停止を指示したが、FAAの発表文は、現時点で同様の措置を講じる意向はないことを示唆した。FAAの発表後、ブラジルの航空会社GOL航空は同型機の運航を停止すると 発表した。
ボーイングによる飛行制御システムの見直しは、ジャワ海に墜落したライオンエア機の事故に関連するとされる欠陥あるセンサーと失速防止ソフトウエアに対処するものとみられる。
ボーイングの株価は11日のニューヨーク株式市場で前週末比5.3%下落し400.01ドルで終了。ライオンエア機墜落事故が起きた昨年10月29日以降で最大の値下がりとなった。
FAAの発表文を受け、ボーイングのデニス・ムーレンバーグ最高経営責任者(CEO)は従業員宛てのメッセージで「737MAXの安全性とその設計・製造に携わった関係者を信頼している」とコメント。カスタマーサポートなどの分野で737プログラムにより多くの経営資源を配分する方針も示した。(ブルームバーグ)
(2019/3/12 10:30)