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[ 自動車・輸送機 ]
(2019/3/14 11:00)
【ワシント=ン時事】トランプ米大統領は13日、墜落事故が相次いだ米ボーイングの新型旅客機「737MAX8」の運航停止を命じた。運航を見合わせる動きが各国に広がる中、米国も同様の措置を余儀なくされた。代替機への変更などに伴う乗客への影響は避けられない。
トランプ氏の指示を受け、米連邦航空局(FAA)はこの日、737MAX8とシリーズ機の運航停止を航空各社に命じた。FAAは「データ収集や、事故現場で得られた新たな証拠などに基づいて判断した」と説明。737MAX8は10日にエチオピアで、昨年10月にインドネシアで墜落事故を起こした。
同型機をめぐっては、中国や欧州連合(EU)などが安全性が確保されるまで運航見合わせを命じている。13日にはカナダ政府も、事故を起こした2機の人工衛星追跡データが類似しているとの「新情報」に基づき、運航停止を決定した。
米当局は10日の事故発生以降、運航停止に慎重姿勢を取ってきた。ただ、利用者や政治家らから新型機の安全性を疑問視する声が噴出。事故をめぐる追加情報に背中を押される形で今回の措置に踏み切った。
米航空各社は、フライトの振り替えなどの対応に追われている。アメリカン航空はホームページで、影響が及ぶ乗客に陳謝するとともに、予約変更の方法や返金対応を周知している。
ボーイングはFAAの決定を受けて声明を発表。「新型機の安全性に十分自信を持っている」と強調しつつも、乗客の安心などを考慮し、当局に運航停止措置を取るよう勧めたことを明らかにした。
(2019/3/14 11:00)