- トップ
- 自動車・輸送機ニュース
- 記事詳細
[ 自動車・輸送機 ]
(2019/3/18 12:30)
【ワシントン=時事】米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は17日、短期間に2件の墜落事故を起こしたボーイングの新型旅客機「737MAX」について、米運輸省が下部機関である連邦航空局(FAA)による安全認証手続きに問題がなかったか調査中だと報じた。事故との関連性が浮上している失速防止のシステムなどが焦点になっているという。
運輸省の監察官は、新型機の安全性認証などを担当するFAAの事務所2カ所を調査。FAAとボーイングとの通信記録なども対象に含まれるとしている。
ボーイングはライバルの欧州エアバスの追い上げに対抗するため、1960年代に就航した737の派生モデルとしてMAXを開発。同紙は、派生モデルとしての開発では「FAAのシステムに関する検査が少なく、認証取得に必要な時間が大幅に短縮される」と伝えている。
失速防止システムは当初、高い高度での利用が想定されていたが、ボーイングは低空でも有効と判断。FAAもMAXでこのシステムを認めたという。専門家はボーイングとFAAが「リスクを過小評価し、操縦マニュアルや操縦士訓練で説明に力を入れなかった」と主張している。
ボーイングは航空会社に対し、MAXは従来モデルとの違いが少なく、操縦訓練が最小限で済むと強調していたとされる。同紙は関係者の話として、パイロットは失速防止システムについて特別な訓練を受けなかったと伝えている。
(2019/3/18 12:30)