[ 政治・経済 ]
(2019/3/20 11:30)
中国政府は米国との通商合意の一環として輸入を計画している米製品のリストから、ボーイング737MAXを除外することを検討している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
関係者らによれば、中国は対米貿易黒字を削減するために米製品の購入を考えており、そのリストの草案ではボーイングの航空機が大きく取り上げられている。関係者らは非公開の協議内容だとして匿名を条件に語った。エチオピア航空機の墜落により世界的に737MAXの運航が停止されていることを受け、中国は安全性に対する懸念から737MAXを全てリストから外すか、ボーイングの他のモデルに切り替えるか精査しているという。
事情に詳しい関係者が先に明らかにしたところでは、通商協議において中国は対米貿易黒字の縮小を目指した6カ年計画を提示している。米国からの航空機購入を減らした場合、中国はそうした提案の実現が困難になり、両国間の最終的な合意が遅れかねない。航空機は価格が数十億ドルに上り、米国の主要な輸出品に数えられる。
米国との通商協議を統括する中国商務省にはコメントを求めて連絡を取ったが、これまで返答はない。ボーイングの担当者はコメントを控えた。(ブルームバーグ)
(2019/3/20 11:30)