[ 政治・経済 ]
(2019/4/1 10:30)
【ニューヨーク=時事】米ニューヨークの中心部で交通渋滞緩和のための「渋滞税」が導入される見通しとなった。徴収開始は2021年以降で、導入は全米の都市で初となりそうだ。人口増や客を求めるウーバーなどの配車サービスの車の増加で渋滞が深刻化する中、効果を発揮できるか注目が集まる。
ニューヨーク州・市のクオモ知事とデブラシオ市長は今年2月、老朽化した地下鉄網の改修費などに充てるため、渋滞税の導入計画を発表。渋滞が深刻な中心部に車両で進入する際に、自動的に課金する。米紙ニューヨーク・タイムズによると、州議会も計画を承認する見通しだ。
同紙が報じた専門家の分析では、混雑時間帯の徴収額は普通車で12-14ドル(約1300-1600円)、トラックで25ドル(約2800円)程度。夜間や休日は減額されるとみられる。2月から既に課金対象となっているタクシーやウーバーなどは、追加の支払いが免除される見通しだ。
渋滞税はロンドンやストックホルムなどで導入され、渋滞や大気汚染の緩和効果が確認されている。米国内ではロサンゼルスなど他の大都市でも、導入の是非を検討する動きが出ている。
(2019/4/1 10:30)