(2019/9/17 05:00)
今年の夏は暑かった。東京では8月に35度Cを超える日もあった。9月に入って、ようやく暑さは峠を越した感がある。気象庁によると「世界の平均気温も長期的には100年あたり0・73度Cの割合で上昇、特に1990年代半ば以降、高温となる年が多くなっている」そうだ。地球温暖化が進んでいるということだろう。
地球温暖化を緩和するために二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの排出削減に着手する企業も増えてきた。すでに、企業が事業で使うエネルギーの100%を再生可能エネルギーで賄おうという国際イニシアチブ「RE(リニューアブル・エナジー)100」には日本の20社ほどが加盟している。
また国連グローバル・コンパクトなどが世界の平均気温の上昇を2度未満に抑えるために企業に対して科学的な知見と整合した温室効果ガスの排出削減目標を設定するよう求める「SBT(サイエンス・ベースド・ターゲット)」でも、認定を取得した252社のうち日本企業が50社を占めている。
だが、RE100もSBTも日本の加盟・認定企業のほとんどが大企業である。もちろん大手メーカーは自社工場で生産しているためだが、日本のモノづくりを支えているのは製造業の99%以上を占める中小企業であり、その多くが部品を加工して大企業に納入している。
このため環境省は企業のバリューチェーン全体をカバーする中長期の削減目標の策定を後押しし、バリューチェーン全体の温室効果ガス排出削減の促進を目指す。また「中小企業の特性を考慮した上で、2025−30年ごろの削減目標に向けた中長期の削減ポテンシャルの診断を実施し、中小企業が取り組み可能な対策行動の可視化を促進する」方針だ。これらの取り組みに意欲的に取り組んだ中小企業などを評価する方法も検討するとしている。
温暖化対策どころではないという中小製造業も少なくないと思うが、できるところから工夫して温室効果ガス排出削減に取り組む必要があるだろう。
(2019/9/17 05:00)
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