(2019/10/7 05:00)
女子バレーボールワールドカップの中継を観戦していたら、黒縁のゴーグルを付けている選手が目に飛び込んできた。最初は顔がゴーグルで隠れて誰だかわからなかったが、デンソー・エアリービーズ所属の鍋谷友理枝選手だった。
視力矯正の度付きゴーグルなのか?―そんな疑問が消えぬまま先頃、大阪府東大阪市の山本光学を訪れる機会に恵まれた。何と、あのゴーグルは練習中にスパイクを受けて目を負傷した鍋谷選手の依頼で、同社が予防目的で開発したものという。
戦前に産業用保護眼鏡・レンズメーカーとして出発した同社は、今でもこの分野でトップシェア。一方でスキー・スイミング用ゴーグル、スポーツグラスで「SWANS」ブランドを展開。産業用レンズとフレームで培った「目を護(まも)る」技術を駆使し、鍋谷選手の持ち味の切れ味鋭いプレーを支える広い視野も確保した。
面白い話も聞けた。大手自動車メーカーから保護眼鏡のサイズを小さくしてほしいとの要望で規格を見直した。最近は小顔の若者が多いためらしい。そういえば鍋谷選手も小顔だ。
笑顔が魅力的な彼女がゴーグルをつけると愛くるしい小動物のよう。試しに筆者が彼女のゴーグルを付けたら悪者パンダに変身した。
(2019/10/7 05:00)