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(2019/12/16 05:00)
フッ素コート、高機能に
(総合1から続く)小学生の時の自由研究課題で、身の回りの水がどのように循環するかが気になり、水道局に直接問い合わせました。振り返れば、その時から次第に外へ目を向けるようになりました。東京理科大学大学院では、「低温マトリクス単離法」という手法を使い、化学反応を解析する研究をしていました。メカニズムを探る点は今従事している仕事と同じです。
フッ素のユニークな特性を知ったのは就職活動の時です。ダイキン工業はフッ素素材だけでなく、空調機器をはじめとした最終製品まで手がけているところに魅力を感じました。現在は研究拠点の「テクノロジー・イノベーションセンター(TIC)」で、フッ素系コーティング剤の高機能化を目指して実験を繰り返しています。高分子の構造変化を観察しながら、フッ素コーティング剤の改良点や新用途について議論します。研究の話が白熱し、上司と駅で1時間ほど話し込んだことも。
会社の「女性活躍研修」は社外に目を向ける良い機会で、新しい知見を学べます。もちろん社内の別部門との連携も盛んで人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)の活用といった動きがあります。今後は、材料分析の技術を身に付け、自分の良さを発揮したいです。やはり“自分にしかできないこと”に対しては熱中して取り組めます。その上で社会の困りごとを、製品側と一緒に解決していきたいですね。
趣味は海外旅行と最近始めたキャンプです。休みにリフレッシュして、仕事に臨みます。(文=大阪・日下宗大、写真=冨家邦裕)
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◇ダイキン工業 テクノロジー・イノベーションセンター所属 三戸愛織(みと・あおり)さん
(2019/12/16 05:00)