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(2019/12/23 05:00)
エイジング楽しめる商品を
(総合1から続く) 日常生活の中で健康で理想的な体形を作る方法に興味があり、京都大学大学院人間・環境学研究科に進みました。運動生理学の研究に取り組み、糖や脂質の代謝を促す血中ホルモンについて、日々データを分析しました。
ワコール人間科学研究所では、1年間に約1000人の女性の体を計測します。体の形の計測や、動きを見る動作解析、温熱・接触刺激を調べる感覚生理の研究など、終日計測をする日も少なくなく、学生時代にデータと向き合った経験が生きています。
ワコールでは蓄積したデータを基に、加齢によるバストとヒップの形が変化していく法則をまとめ、エイジングを楽しめる商品提案の根拠となる「からだのエイジングと美の法則」を発表しました。私はバスト研究の担当で、さらに新たな発見がないか模索する日々です。
バストに関する論文は医療関連が大半で「美しさ」の先行研究や計測機器が少なく、参考にできないのが悩み。研究の前準備に時間をとられ大変ですが、毎日奮闘しています。入社して4年間は基礎研究が中心で、今年からモノづくりの部分に携われるようになりました。できた商品を自分で試着し、研究の成果を実感できた時はやりがいを感じます。
休日は社交ダンスの練習でリフレッシュ。職業柄、体形の美しい人に目が行きます。適切なインナーを着用することは将来の“美”にもつながります。研究を通じてインナーの価値を伝え続けていきたいです。(文=京都・大原佑美子、写真=冨家邦裕)
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◇ワコール人間科学研究所研究課 山脇真里(やまわき・まり)さん
(2019/12/23 05:00)