(2020/4/9 05:00)
内閣府が8日発表した2月の機械受注統計(季節調整値)は、民間設備投資の先行指標となる「船舶・電力を除く民需」の受注額が8585億円と前月比2・3%増え、2カ月連続で前の月を上回った。新型コロナウイルス感染症の影響は、明確には認められないという。ただ中国経済の減速や消費税率引き上げに伴うこの間の落ち込みに比べると、持ち直しのペースが鈍いとして、基調判断を「足踏みがみられる」に据え置いた。この判断を示すのは5カ月連続。(総合1参照)
船舶・電力を除く民需のうち製造業からの受注は、同1・7%減の3738億円と3カ月ぶりに前月を下回った。化学工業向けの化学機械や運搬機械、鉄鋼業向けの「その他重電機」や運搬機械などが振るわなかった。
一方で非製造業からの受注は、同5・0%増の4836億円と3カ月ぶりにプラスに転じ、全体を押し上げた。運輸・郵便業からの受注で「電子計算機等」の大型案件があったほか、建設業向けの建設機械や冷凍機械、金融・保険業向けの電子計算機等や運搬機械もプラスに寄与した。
だが先行きは新型コロナの影響から、民需の受注額が下押しされる公算が大きい。専門家の間では「企業業績の悪化と先行き不透明感を背景とした投資意欲の後退により、設備投資は当面、減少基調で推移する可能性が大きい」(第一生命経済研究所副主任エコノミストの小池理人氏)との見方が大勢だ。
(2020/4/9 05:00)
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