(2020/7/7 05:00)
顧客の声、今後に生かす
オースズ(横浜市港北区、鈴木瑞貴社長、045・592・4511)は、新型コロナウイルス感染症の影響で受注が減った期間を生かし初の自社ブランド「Cuplus(カプラス)」を立ち上げた。抗菌銅で製作したボールペンやマウスパッド、ペンスタンドなど八つの製品をラインアップ。5月からクラウドファンディングサービスサイト「マクアケ」で先行販売を始めた。出品初日で販売額が目標額15万円の3倍に到達するなど好調だ。(横浜・八家宏太)
オースズは機構部品やトルクヒンジなどを生産する。自社ブランドを立ち上げたのは、新型コロナが猛威を振るい始めた4月上旬に開いた社内会議で鈴木社長が「(受注が減少して)ただ止まっているだけでは面白くない」と提案したのがきっかけ。以前から自社ブランドの立ち上げを希望する社員がいたこともあり、社内でチームを組んで「普通じゃないもの、面白いもの」として企画立案と試作を開始した。
自社の強みである精密加工や部品設計技術を生かしながら普段使いでき、抗菌機能を持つ銅を使って安心感を持たせることを目的に製品開発した。
5月上旬には試作品を完成し、デザインと素材である銅の重厚感とを両立させるためコーティングなどの表面加工をせずに素材感を前面に出した。また、銅が持つ抗菌性を生かすため純度99%以上にこだわった。
新型コロナの影響で衛生環境への意識が高まっており、マクアケでの販売は好調だという。特にボールペンとペンスタンドが好評を集めている。「スピーディーに始められ、在庫を抱える前にできる」と鈴木社長はクラウドファンディングの利点を語る。
マクアケでの出品は16日まで。8月以降の販売は実店舗や複数のECサイトなどを視野に検討する。販売の方向性については「マクアケの反響を分析して考えたい」と顧客の声を反映させる考えだ。
(2020/7/7 05:00)
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