新型コロナ／群馬県、モノづくり販路開拓支援 年内にバーチャル展示場

【前橋】群馬県は、県内のモノづくり企業の製品や技術をオンラインで紹介する「バーチャル展示場」の専用サイトを年内にも開設する。コロナ禍の影響で展示会や商談会などのイベントが中止・延期になっている状況を踏まえ、デジタル技術の活用を通じて販路開拓や取引先の拡大を後押しする。時間や場所の制約なしに情報発信できる利点を訴求し、約４００社の出展企業を募る。

実際に人が集まって行う展示会をオンライン上で再現し、３次元画像で会場内を歩き回ることや各出展ブースへの訪問が可能な仕組みとする。自治体がこうしたバーチャル展示場を構築するのは珍しいという。

出展対象は群馬県内に本社もしくは工場を持つ企業。参加費は無料で４００社程度の出展を募る。カメラで撮影した製品を立体画像で紹介するコンテンツなどを用意。アピール効果を高めるため専門家による助言も行う。

同県はバーチャル展示場による情報発信を５年程度継続し、出展企業や展示品についても随時更新する計画。展示会の中止・延期でアピールや商談の機会が失われたモノづくり企業に対し、新たな販路開拓ツールとして活用を促していく。