新型コロナ／米ノババックス、ワクチン初期治験で好結果 被験者全員から抗体反応

【ニューヨーク＝時事】米バイオ医薬品企業ノババックスは、新型コロナウイルスのワクチン候補の初期段階の臨床試験（治験）で、良好な結果が出たと公表した。投与された被験者全員から抗体反応が確認された。

同社は治験の初期段階に当たる第１相試験を豪州で実施し、１８―５９歳の１３１人が参加した。ワクチン候補の投与によって、新型コロナから回復した人の血液を上回る抗体反応が誘発された。深刻な副作用は出なかったという。

同社は電話会見で、治験の最終段階に当たる第３相試験を９月後半にも始めると説明。来年には１０億―２０億回分のワクチンを製造することができるとの見方を示した。また、同社の研究者はロイター通信に対し、当局への承認申請のためのデータを、早ければ１２月にも集めることができると述べた。

同社は新型コロナのワクチンや治療薬の迅速な開発を支援する米政府のプログラムの対象企業に選ばれ、早ければ年内にも１億回分を供給すると表明している。