(2020/11/5 05:00)
「無駄の効用」とはよく言ったものだ。新型コロナウイルス感染拡大でオンライン取材や在宅勤務が増え、「雑談の効用」を意識するようになった。雑談の機会は明らかに減っている。
ITに不慣れなせいもあるのだろう。オンライン取材は互いに心境の変化を読むのが難しく、紋切り型の質疑応答になりやすい。対面とは違い、雑談に入る流れをつくりにくいと感じる。
コロナは企業に後戻りできない変化をもたらしつつある。酒宴で社内の親睦を深める歓迎会やイベントの開催はすっかり減った。国の「GoToイート」政策で最近ようやく少人数の会食は増えたが、以前ほどの頻度ではなくなっている。
雑談のない職場は指示や連絡だけの乾いた関係になりやすい。雑談で織りなすウェットなつながりが、企業の潤滑剤として欠かせないのは、デジタル全盛の時代でも変わらない。
“雑談力”が生産性の向上につながるとみる経営者もいる。「職場が明るくなる」「社員同士の絆が強まる」など、仕事の肥やしになる効果があるとの考えだ。確かに久々に出社して同僚と交わす会話や、取材先の方々の生の声を聞くと、会話の大切さを思い知る。たかが雑談、されど雑談である。
(2020/11/5 05:00)
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