(2021/1/27 05:00)
アパートが埋まらない―。東京近郊の不動産事業者から、そんな声が聞かれる。春の異動期を前に、1―2月に多くの新築賃貸物件が完成する。駅近で設備が整った部屋はすぐ満室になるが、今年は極端に動きが悪いという。
言うまでもなく原因は新型コロナウイルスだ。緊急事態宣言が出され、経済的にも先行き不透明な中で、住み替えをためらう気持ちはよく分かる。
これは社会構造の変化か、それとも一時的な現象か。「コロナ以降、短期間で支店を移る人事が減った気がします」と大手銀行の営業マン。メーカー幹部は「業績が悪い時期には、転居を伴う異動は控えるものですよ」と話す。とはいえ会社の方針というわけではなさそうだ。
テレワークやeラーニングが普及しても、新入社員や新入生が故郷にずっといるわけにはいくまい。都会でひとり暮らしを始める若者が激減するとも考えにくい。
国土交通省と全日本トラック協会は、昨年に続いて経済団体などを通じた引越時期の分散の呼びかけを始めた。2月以降、東京などの緊急事態宣言が解除されれば一気にアパート探しが過熱し、例年以上に転居が集中する恐れもある。感染収束との戦いは、実に悩ましい。
(2021/1/27 05:00)
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