(2021/10/28 05:00)
今冬は西日本を中心に平年より寒くなりそう。気象庁によると、南米で海面水温が平年より低くなる「ラニーニャ現象」が発生する可能性が高まっている。ラニーニャが起こると、偏西風が南下し日本に寒気が入り込む。
小売業界にとって、夏は暑く冬は寒い方がモノは売りやすいと歓迎される。昨シーズン冬物衣料の不振に泣いたアパレル業界にとって、コートやオーバーなど値の張る商品が売れるチャンス到来だ。居酒屋の鍋料理も人気が出るかも。
心配もある。電力の需給問題だ。世界的に発電用石炭や液化天然ガス(LNG)需要が拡大し、価格が急騰している。今年1月もLNG調達が厳しく、同時に悪天候で太陽光発電も低調が続き、電力供給の余力がゼロに近づくという緊迫した事態が起こった。
経済産業省や電力業界は、今冬も同じことが起こらないよう対策を講じ、供給の予備率3%を確保したという。それでも、発電所での不慮の事故やLNG調達に遅れが生じれば、3%では心もとない。
「寒さは歓迎でも、過度な寒さは困る」。そんな人間の勝手な願いを聞いてくれるほど、天気の神様は寛容ではなさそう。この冬は電気の使い方に一層気を配りたい。
(2021/10/28 05:00)
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