(2022/1/21 05:00)
社会課題の解決に取り組むことが社員の幸福度を高め、仕事のパフォーマンスを向上させる。米国の心理学者エド・ディーナー氏らの研究によると、幸福度の低い人に比べ、創造性は3倍、生産性は3割高くなる。
夢をかなえる研究所(北九州市)は職業紹介などを手がける。「採用がうまくいかない企業は社員が暗い」。社長の白石裕子さんは幸福度の重要性を実感することがある。
子どもが家族の世話を日常的に担うヤングケアラーが増えている。企業経営と縁遠いようだが、研究所をはじめ北九州市の中小企業3社は「ゆめかなITプロジェクト」でヤングケアラーのITスキル習得を支援する。
メンバーでシステム開発のビビンコは、妹の介護のため高校を中退した18歳の青年にプログラミングを教えている。「私自身が中学時代に不登校を経験したから、生活の糧を得て、社会とつながる大切さはよくわかる」と社長の井上研一さん。
少子化で若者の減少が続く中、社会に役立つ貴重な人材に育ってほしいとの願いがある。すぐには業績に結びつかなくても、ヤングケアラーに社会進出のトリガーを提供できる企業は、幸福感から成長を生み出す力を秘めているのだろう。
(2022/1/21 05:00)
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