- トップ
- ひと カイシャ 交差点
- 記事詳細
(2022/3/7 05:00)
車両整備、1人でこなす
(総合1から続く) 父や姉が理系で、私自身も小学生の頃から算数や理科が好きで自然と理系に進みました。慶応義塾大学理工学部物理情報工学科では物理と数学を基盤とした応用物理を学びました。理工学やスポーツ分野などに幅広く用いられる制御工学に興味を持ち、立位における前脛骨(けいこつ)筋と足関節の弾性の同時推定による力学特性について研究しました。
就職活動では、自分が一番やりがいを感じることは何かを考えました。中学、高校、大学と学園祭の実行委員として携わり、自らの思いを“カタチ”にして多くの人々に届けることにやりがいを感じていました。
そうした中、ロマンスカー「GSE」を設計した(小田急電鉄の)社員と話す機会があり、鉄道車両の設計に興味を持ちました。小田急沿線で生まれ育ったこともあり、身近な小田急で皆に愛されるロマンスカーを設計し、その先にある沿線の未来をつくっていきたいと考えました。
小田急電鉄では、入社1年目に駅係員と車掌を経験しました。現在は整備士として車両を担当しています。最近では1人で任される仕事が増え、自分自身の成長を感じることができ、充実しています。検査した車両が安全に運行されることにうれしさを感じています。
現在、車両担当の女性は私1人です。ただ、これからは女性も活躍し、結婚や出産を経ても働き続ける時代です。車両初の女性として仕事にしっかりと取り組み、今後の総合職技術系の女性の働き方を確立していきたいです。
中、高、大学とテニスをしており、会社のテニス部に所属しています。最近は同期に誘われたゴルフにはまっています。(文=浅海宏規、写真=森住貴弘)
◇小田急電鉄 喜多見検車区整備士 西佳帆(にし・かほ)さん
(2022/3/7 05:00)